2010/09/09
能力を引き出すのも社長の役割!
アフリカの
昔話にこういうものがあります。
羊飼いは、
毎日羊の群れをつれて、森や草原を歩きまわっていた。
あるとき、
川辺で羊たちに水を飲ませていると、薮のかげから小さな動物の鳴き声が聞こえてきた。 不審に思って声のするほうに行ってみると、一頭のライオンが死んで、横たわっていた。
そして、そのそばに、生後まもないライオンの子供が、死んだ母親にすがりつくようにして泣いていた。
羊飼いは
かわいそうだと思って、ライオンの子をつれてかえり、それを羊の群れのなかにいれて育てた。 ライオンの子は、ほかの羊たちと同じように育てられた。
そして、
彼はミルクを与える羊を母親だと思い、一緒にミルクを飲む羊を兄弟だと思いながら成長した。
大きくなるにつれ、
ライオンの子は、自分がほかの羊たちと少しちがっていることに気づきはじめた。
たてがみのところにふさふさした体毛はある。
だが、ほかの羊のように全身をおおっているわけではない。
声も低音で、すこし奇妙だ。それになにより、草を食べてもちっともおいしいと思わない。
羊は
一日中草を食べて満足しているが、ライオンはそうではなかった。
まわりの羊たちは、彼を<病気の羊>という目で見ていた。
ある朝、
羊たちはいつものように草原に散らばって、草を食べていた。
そこに一頭の大きなライオンがやってきた。
薮に隠れて、
羊たちに近づきながら、群れに襲いかかる瞬間を確かめるように、羊の群れを眺めた。
大きなライオンは、
そこに信じがたい光景を見いだした。
羊の群れのなかに一頭の若いライオンがいるのだ。
まわりの羊たちはその若いライオンを怖がるわけでもなく、一緒に草を食べながらたわむれている。
大きなライオンは
自分の目を疑った。 こんな光景は今まで見たこともなかったし、聞いたこともなかった。
大きなライオンは藪から飛び出した。
「ライオンだ!」
羊たちは四方八方に逃げはじめた。
自分を羊だと思っている若いライオンも、みなと同じように必死に逃げた。
大きなライオンは
羊たちには目もくれず、若いライオンにむかって一直線に走った。
若いライオンも全速力で走ったが、大きなライオンの足にはかなわなかった。
彼は
つかまってしまった。恐怖で全身をおののかせながら、若いライオンは泣いて許しをこいはいじめた。
「おー、どうか私を食べないでください。お願いですから、みんなのところへ返してください。メエー、メエー」
自分を
羊だと思っている若いライオンは、必死に嘆願した。 大きなライオンは、若いライオンを押さえつけながら言った。
「なにをバカなことを言ってるんだ!おまえは自分を羊だと思っているようだが、ほんとうはライオンなのだぞ」
若いライオンは
意味がわからないという顔つきで、言った。
「私は羊です。生まれたときから羊の母親のミルクを飲み、兄弟たちと草を食べながら生きてきました」
言葉で説明しても
無理だと思った大きなライオンは、若いライオンを近くの沼までひきずっていった。
「目を開いてよく見ろ! 私の姿とおまえの姿を見れば、 同じだということがわかるだろう」
若いライオンは、
水にうつったふたつの動物の姿を見た。 それは驚きだった。 水面にうつっている自分の姿はほんの少し小さいというだけで、大きなライオンの姿とまったく同じものだったからだ。
若いライオンは、
その瞬間、すべてを理解した。
長いあいだ、自分でもなにかがおかしいと思っていた。いくら羊たちのようにふるまっていても、そこにはぴったりおさまりきれないもどかしさ、苦しさ、葛藤があった。
一陣の風が吹き、
彼ははっきりと自分自身を認識した。
すると、内側から大きな力が湧きおこってきた。
そして、それは耐えがたいほどの強烈さで爆発した。
若いライオンは
全身をブルルッとふるわせると同時に、「ガオー!」というライオンの雄叫(おたけび)びをあげた。
それは、本来の自分自身を知った歓喜の雄叫びだった。
いかがですか?
大きなライオンは社長であり、若いライオンは社員の1人です。
人間は、
環境によってその成長度合いや性格が決まってくると言います。
社長が、
その社員の能力を見出してあげることで、社員は生き生きとその能力を発揮し、仕事をする喜びを見出すはずです。
◆ 今日のポイント
『人の強み』を見出すことと重なりますが、自分の能力を発揮できる場が与えられると、人は、真摯に働き、会社に多大な貢献をするものです。
よろしければコメントをください。